
アラフォー独身女です~
最近、アラフォーの独身女性を登場人物にした小説が、増えた印象です。
感情移入して読める小説が増えて嬉しい!
どんどんそういった小説が増えてほしいな。
読んでいると「分かる~」「これ、私のことじゃん」など思える瞬間があります。
そうすると、本の中に友人を見つけたような気持ちになって、ほっとするんですよね。
今回ご紹介するのは、主人公や登場人物がみんなアラフォー女性。(大体が独身)
仕事・恋愛・家族・友達…とリアルに共感できるストーリーを7冊集めてみました。
読書の参考になれば嬉しいです♪
40代独身女性におすすめ小説7選


1.若葉荘の暮らし(畑野智美)
小さな洋食店でアルバイトをする、40歳のミチルが主人公です。
ひょんなことから、彼女は40歳以上独身女性限定のシェアハウス「若葉荘」に住むことに。
「若葉荘」には、それぞれ事情を抱えた女性たちが住んでいました。
彼女たちと関わるうち、自分の幸せについて、今後について、考えるミチルの姿が描かれています。
自分の思っているモヤモヤした気持ちを、ミチルがセリフとして言ってくれていて、何度も共感した作品。
バリバリ働き高級取り~とかではなく、いい意味で「普通」なミチルが「幸せとは?」と考える姿が好印象でした。
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2.一心同体だった(山内マリコ)
1980年生まれの女性たちが主人公の連作短編小説。
AさんとBさんが10歳だった1990年が終わると、BさんとCさんの14歳(1994年)が始まるといった感じで、前章で脇役だった人が、次の章で主人公になるという構成でした。
私は1980年より少し後に生まれた世代ですが、「ソニプラ」や「ミクシィ」など今は使わない単語が出てきて懐かしくなりました。
女子同士のあるあるな話が多く、昔の嫌だった記憶や忘れていた出来事が思い出され、感情移入せずにはいられなかったです。
1980年生まれ前後の方は、特に胸に刺さると思う小説でした。
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3.一度だけ(益田ミリ)
39歳の弥生・36歳のひな子姉妹、それぞれの目線で描かれた小説。
夫の浮気が原因で離婚した弥生は、介護ヘルパーとして働いています。
派遣社員のひな子は、叔母に誘われブラジル旅行へ来ています。
2人とも、仕事や結婚のことなど将来について思いを巡らせて、悶々としてしまうのでした。
益田ミリさんの漫画は読んだことがあったのですが、小説を読むのは初でした。
2人の将来に対する悶々とした考えは、ため息が聞こえてきそうなほどリアルで切実。
「分かる…」と思って読んでいると、けっこう感情移入して読んでいました。(そして自分もため息をつく…)
文庫書下ろし漫画が最後についていて、絵があるだけでほのぼのとした印象になるな~と感じました。
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4.マリエ(千早茜)
40歳を手前に離婚することになった、桐原マリエ。
夫から「恋愛したい」と言われ、話し合いを重ね、別れることになったのでした。
もう誰にも属してないと思うと気分は晴れやかで、自由を満喫するつもりでいたマリエ。
あるきっかけで結婚相談所に登録することになり、戸惑いながらも数名と会うことにしたのでした。
また、7歳年下の由井君と行きつけの店で出会い、気になる存在になっていくーといった内容。
結婚相談所に登録経験のない自分にとって、相談所についての記述は「こういう感じなんだ…」となりました。
また、この小説は「匂い」が随所に出てくるのですが、「匂い」って大事だなぁと改めて思ったり。
相手の「匂い」がダメだと付き合うのは無理だなぁ…とか、食事の「匂い」を共有するだけで親密になれるよね…とか、「匂い」について色々考えさせられました。
元夫・森崎の身勝手さにイラっとしたり、年下の由井君との恋にハラハラしたり「この先どうなるの?」と、女友達の話を見ているようで、あっという間に読んでしまった1冊でした。
5.さんかく(千早茜)
37歳の夕香は、恋はもういらないと思っているデザイナー。
31歳・会社員の正和と偶然再会し、たびたび食事をする仲になります。
食の趣味が合う2人は、ひょんなことから、夕香の住む京町家で同居することに。
正和には華という年下の彼女がいるのですが、同居についてなかなか打ち明けられません。
そして、大学院生の華にも、色々と悩みがあったのでした。
この小説、美味しそうな食べ物がたくさん出てくるので、お腹が減るのです。
夕香が作る料理がどれも美味しそうで、こりゃ正和が居ついてしまうよなぁと思ったり。(胃袋を掴むってこういうことよねぇ。)
夕香、正和、華の3人の目線が交互に出てくるので、3人が何を考えているのか?が分かって面白いです。
華は、研究に没頭するあまり、食事を疎かにしがち。でも、何かに没頭する華もカッコよかったな。
夕香と華、どちらもやりたいことをやっていてカッコいいので、正和の優柔不断さにちょっとイライラ。
3人の関係がどうなるのか…気になって、どんどん読んでしまいました。(そして食欲を刺激されまくりました。笑)
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6.がらんどう(大谷朝子)
38歳の平井は、誰にも恋愛感情を抱いたことがなく、結婚・出産などの未来が見えない状態。
ある日、友人の菅沼に同居しないかと持ち掛けられます。
42歳の菅沼は、親が泥沼離婚をしており「結婚なんか絶対するか」と言っています。
コロナ渦の在宅勤務で誰とも話さなかったことが堪え、誰かと一緒に住みたい…という気持ちになったと菅沼。
「普通」じゃないことを選ぶことができない平井と、「普通」とか気にしない菅沼は、一緒に住み始めます。
平井は世間一般の「幸せ」を諦めきれず、違和感を覚えながらも、マッチングアプリを久々に開くのでした。
すごく短い小説ですが、じわっと心に沁みる小説。
平井のように、恋愛感情を感じたことがない、ということはないけれど、なんかその孤独分かる…みたいな。
職場で平井が同居人がいると言うと「ちょっとやだあ、そんな話初めて聞いたよ。いつから?」と言われます。
相手はおそらく、男性と同居していると勘違いしており「もっと詳しく聞きたい!」という雰囲気に。
この文章を読んだだけで、平井がげんなりする姿が浮かびました。
私も「なんで結婚しないの?」とか(相手もいない時に言われた…謎)「えーなんか結婚してるって思ったのに意外!」とか、言われモヤっとした経験あります。(職場の結婚している人々から)
結婚や出産をしていないと、異生物のように思われる…ような気がしてしまう。
平井は更に、恋愛感情を感じたことがないというから、更に孤独感を感じるだろうな…と思いました。
「普通」って、「幸せ」ってなんだろうと感じずにはいられない小説。
巻末の津村記久子さんの解説も良かったです。
7.スナックちどり(よしもとばなな)
40歳を目前に離婚した「私」と、親代わりだった祖父母を亡くしたばかりの従妹・ちどり。
孤独を感じる2人は、旅に出ます。
イギリスの西端の田舎町・ペンザンスで過ごす5日間。2人は語りあい、再生の道を見つけていくのでした。
この小説は、アラフォーのリアルというより、今まで大事だった家族が去ってしまった人が読むと刺さるのでは?と思った1冊。
「私」は夫が去ってしまい、ちどりは家族が亡くなってしまい、孤独を抱えています。
2人はそれぞれ家族だった人のことを話、気持ちを落ち着けている気がしました。
ペンザンスでの描写は現実な感じがせず、2人の夢物語のようにフワフワしていて、読んでいて心地良かった…。
孤独な状態になった時、受け入れて話を聞いてくれる人が、いることだけでも幸せなんじゃないかしら。
自分が「私」のような状態になった時、ちどりのように話を聞いてくれる人がいたらいいな、と思いました。
まとめ
今回は、40代独身女性におすすめの小説を7冊ご紹介しました。
私自身、40代独身…ってだけで肩身が狭いので、小説に助けられることが多いです。
それぞれ状況は違いますが、「生きづらいな」と思っている方が、少しでも心が軽くなるといいなと感じます。
頑張って生きていきましょ~。。(涙涙)
皆さまの本選びの参考になれば幸いです。
- おすすめ1→若葉荘の暮らし(畑野智美)
- おすすめ2→一心同体だった(山内マリコ)
- おすすめ3→一度だけ(益田ミリ)
- おすすめ4→マリエ(千早茜)
- おすすめ5→さんかく(千早茜)
- おすすめ6→がらんどう(大谷朝子)
- おすすめ7→スナックちどり(よしもとばなな)
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
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