『さんかく』千早茜|アラフォー独身女性と食が織りなす小説を読んでみた感想

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千早茜さんの小説を初めて読みました!

表紙が可愛くて手に取った小説。

内容をぱらぱらっと見てみると、アラフォー独身女性が登場人物にいると分かり、即買っていました。

自分自身が独身のアラフォーなので、そういった人物描写に興味があるのです。

小説の中には、美味しそうな食べ物が沢山出てきて、お腹が減りました。

そして、アラフォー独身女性×年下男性×年下男性の彼女と、この3人目線で進められる話に引き込まれました。

今回は、読んで良かった千早茜さんの『さんかく』をご紹介します!

目次

『さんかく』のあらすじ

『さんかく』千早茜著 表紙

アラフォーで独身の夕香は、デザイナーをしています。

かつて一緒に働いていた年下の正和とは、偶然の再会をきっかけに、たびたび食事にいく仲。

正和には、大学院生の恋人・華がいるものの、彼女は恋人より研究一筋。

そんな華に対して、正和はモヤモヤした気持ちがあります。

華も正和に対して、可愛くていい彼女でいたいものの、研究となると周りが見えなくなる自分に自覚があります。

食の好みが合う夕香と正和は、ひょんなことから、夕香が住む京町家で同居することに。

正和はそのことを華になかなか打ち明けられません。

揺れ動く三人の三角関係未満の物語。

登場人物紹介

高村 夕香東京のデザイン事務所に勤めていたが辞め、現在は自営業のデザイナーとして活動している。美大の頃の友人が残る京都へ越し、古い家で一人暮らし。37歳で恋は疲れるし、もういいと思っている。色々な食材を使って、料理をするのが好き。

伊東 正和

大阪の厨房衛生用品の会社で営業をしている31歳。夕香とは、大学生時代バイトをしていたカフェで、一緒に働いたことがある。昨年再会してからは、度々2人で食事をする仲に。大学院生の恋人・華がいるが、研究熱心な彼女に気持ちがついていかない時がある。
中野 華大学で動物の研究をしている28歳。2年前、コンパのような飲み会で正和と知り合い、付き合い始めた。研究に夢中になると、空腹や時間も忘れるほど。食事はサンドウィッチやカップラーメンなどパパっと食べられる物で済ます。

この3人の目線が交互に出てきて、話が進んでいきます。

読後の感想

これが胃袋をつかまれるってことなのか…と妙に納得している自分がいました。

夕香と正和は、恋人のような甘い雰囲気はないけれど、お互いに食が合うという居心地の良さがあります。

正和が大学生でバイトをしていた時から、夕香はまかないで腕を振るっていました。

その時から、正和の胃袋を掴んでいたのでしょう。

仕事から疲れて帰った正和へ、手料理を作ってあげる夕香に、友人は「尽くしてる」とからかいます。

そんな夕香と共にする食事は、正和にとって癒しのひと時となる…。

そりゃ、家に帰って手の込んだ美味しい料理が待っていたら、自然とそちらに行きたくなるでしょうねぇ。

正和は、華との関係を続け、夕香との同居を話さないという、はっきりしない態度にちょっとイライラしました。

(読後、他の方の感想を読んでも、そう書いている人が多かったな(;^_^A)

華の食事シーンは、夕香とは対照的で面白かったです。

寝食も忘れ研究に没頭する華はかっこいいですが、こんな生活じゃ体壊すな…と思った。

食事は、パパっと食べられれば何でもいいという感じで、正和と食の趣味は合わなそうです。

男女として好きだけど食の趣味が合わないって、思ったよりも致命的な気がしました。

逆に、食の趣味が合うだけで、男女は親密になれるのかも…と思ったり。

話が進むにつれ、均衡を保っていた3人の関係が徐々に変わり始めます。

3人がどのように動き、関係がどう落ち着くのか…気になって、最後はどんどんページをめくりました。

着地点は「なるほど、こうきましたか。」という感じ。

3人の関係はどうなるのか…ぜひ確かめてみてください♪

まとめ

今回は、食と男女の関係に唸った小説『さんかく』についてまとめました。

読みやすい小説だったのでオススメです!

皆さまの小説選びの参考になれば幸いです。

  • 『さんかく』千早茜著は、祥伝社文庫から発売中。
  • アラフォー女性、年下男性、その彼女の3人の視点で話が進む物語。
  • 食の趣味が合うだけで、男女は親密になれるのだと悟った。

最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

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