【本】おすすめの津村記久子さん小説!お仕事小説から短編集まで

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津村記久子さんの小説に
ハマってしまいました!

お仕事小説が多い印象の津村さん。

とある記事を読んだところ、大学卒業後に勤めた
会社でパワハラにあい1年経たず退職。

その後転職し、長く勤め人として働きながら
小説を書いていたとのことでした。

豆大福もパワハラ受けたり会社で嫌なこと
いっぱい…。

そんな津村さんが描く世界だからこそ、
共感できるところがありました。

今回は豆大福が読んだ中で、おすすめしたい
津村さん小説をご紹介です!

↓こちらはまだ読んでないんですが、
絶対読みたい…↓

目次

この世にたやすい仕事はない

あらすじ

燃え尽き症候群で、大学を卒業後14年間勤めた
仕事を辞めた「私」36歳女性。

職安の相談員に「1日コラーゲンの抽出を見守る
ような仕事はありますかね?」と質問。

「私」のそんなふざけた質問に、相談員は
「あります」と言うのでした。

隠しカメラで1日小説家を監視する仕事、
バスのアナウンス原稿を作る仕事、
おかきの袋に書く豆知識等を考える仕事、
路地を訪ねポスターを貼りつつ情報を集める仕事、
大きな森の小屋で簡単な事務仕事…。

「私」は、紹介されたマニアックな仕事を
こなしていきます。

働くことを考える、自分の居場所探しの
お仕事小説。

↓文庫発売中↓

感想

いや、こんな仕事ないだろ!と突っ込みつつ、
最初は「こんな仕事なら楽だしいいな…」と
思うんです。

でも、読み終わる頃には「やっぱこの仕事
イヤかも…」って思っている自分がいました。

どんな仕事でも、良い面と悪い面を持ち合わせて
いますね。(当たり前だけど)

主人公は、どんな仕事にも一生懸命で、
少しやりすぎてしまう傾向にありました。

仕事との距離感って難しい。豆大福も仕事のことを
考えすぎることが多くて、無駄に疲れることも。

「プライベートと仕事をきっちり分ける」って
なかなか難しいです。

この小説では、どの職場でも不穏な空気が漂って
いて「この仕事内容って怪しい…」と思うことも。

次はどうなるんだろう?次の主人公の職場はどんな
ところ?と段々ドキドキしながら読んでいました。

1度でも仕事をした人ならば、どこかしらに共感
できるかも。オススメのお仕事小説です!

ドラマ化情報

こちらの小説、2017年にNHKでドラマ化されて
います。

題名この世にたやすい仕事はない
出演真野恵里菜/塚本高史/浅野温子/他
その他全8回放送

↓Amazonプライムビデオで鑑賞
(NHKオンデマンド登録で鑑賞可能)↓

こんなドラマがやっていたなんて知らなかった!
今からでも見たいと思います。

最近のNHKは、面白い小説をドラマ化してくれて
ありがたい…。

つまらない住宅地のすべての家

あらすじ

ある町の住宅地には、路地を挟んで10軒の家が
建ち並んでいました。

そこへ、女性受刑者が刑務所から脱獄したという
ニュースが飛び込んできます。

逃亡犯は、どうやらこの住宅地近辺に出没している
らしいとのこと。

自治会長は、防犯のために交代で見張りをしようと
住民に提案。

あまり住民同士の交流がなかった者たちも、
見張りに参加することになりました。

それぞれの家庭には、秘密や事情があり、
事件をきっかけに人々の心情が変わっていきます。

そして逃亡犯の女性にも、脱獄した理由が
あったのでした。

↓文庫発売中↓

感想

最初は、誰が誰やらちょっと分かりづらかった
です。でも、途中から分かってくると、すごく
面白かった!

10軒の家は、1人暮らしの人、大人数で住む人と
それぞれで、人の把握が大変だけど頭のいい運動に
なったかなと(笑)

最初のページに、住宅地地図と登場人物紹介が
あったので、「これ誰?」となったらすぐ最初の
ページに戻りました。

一見関係のなさそうな2人が、実は以前から
知り合いだったーとか、登場人物の意外な繋がりに
興奮したり。

それぞれの家庭が抱えた問題は、最近ニュースで
見かけたような話で、先が気になってしまったり。

逃亡犯の素性も段々分かってきて、どうなるのか
気になり、読むスピードがどんどん上がって
いきました。

沢山の登場人物を上手く繋げて描いた津村さん、
あっぱれです!

ドラマ化情報

この小説は、2022年NHKでドラマ化しています。

題名つまらない住宅地のすべての家
出演井ノ原快彦/夏川結衣/中田喜子 他
その他全24回放送

↓Amazonプライムビデオで鑑賞
(NHKオンデマンド登録で鑑賞可能)↓

こちらNHKの夜ドラ枠で放送されたものです。
これも見逃してしまった(;^_^A
こちらも見てみたいな♪

因みにDVDも発売しております。

↓ドラマDVD↓

サキの忘れ物

あらすじ

全9編の短編集。

表題作は、高校を辞め、病院併設の喫茶店で
アルバイトをしている千春が主人公。

何も夢中になれるものがなく、なんとなく日々を
過ごしていた千春。

元同級生の友人に、嫌なことは嫌とも言えずに
いました。

そんな中、バイト先の常連女性が置き忘れた本
「サキ」を手にした千春。

今まで本をろくに読んだことがなかった彼女が、
その日から本により人生が動き始めます。

他に、謎めいた旅行案内、行列での話、
夜中に鍵を失くした男の話などを収録。

↓文庫発売中↓

感想

表題作は、心が温まる、ほんわかしたお話でした。

その他は、おとぎ話のような、摩訶不思議な話が
多かったです。

ただ、その不思議な世界観がなんだか面白かった!

特に好きな話は「真夜中をさまようゲーム
ブック」。

内容は、ある男性が夜中自宅へ帰ったら家の鍵が
なく、真夜中の街をさまようといったお話。

変わっているのは、この小説がゲームブック形式に
なっていること。

細かく話が分かれており、話の最初に数字が
割り振られています。

1から読み進めると、最後に選択肢がいくつか
提示され、選んだ数字の章に飛びます。

これを繰り返しているうちに、物語がどんどん
進んでいくのでした。

ただ、上手く選ばないと、主人公が途中で死んで
しまったり、警察に捕まってしまうのです。

そうしたら、前の章に戻って、違う選択肢を選ぶ
ことによって話が繋がっていきます。

最終的に(了)の文字にたどり着いたらゴール!
主人公は無事です。

因みに(了)がある章は3か所あったので、
人によって物語の着地点が違う様子。

この短編だけ知人にやってもらったところ、
着地点は同じだったんですが、途中が違くて
面白かった!

話を聞いてみると、主人公は自分の知らない
真夜中を過ごしていたのでした。

ゴールしてから、別の道を選んで読んでみると
2度、3度と面白い小説。

これはとても実験的で、刺激的で、面白かった
です!

まとめ

今回は、豆大福が最近ハマった津村記久子さんの
小説をご紹介しました。

まだ読んでいない小説がありますので、
面白いものがあったら随時更新したいと
思います。

  • オススメ1→
    「この世にたやすい仕事はない」
    主人公が不思議な仕事を渡り歩く、
    お仕事小説。
  • オススメ2→
    「つまらない住宅地のすべての家」
    逃亡犯をきっかけに住民が変わって
    いくお話。
  • オススメ3→
    「サキの忘れ物」短編小説 
    心温まる話から、不思議ワールドまで
    多様な話を収録。

最後までお読みいただき、
ありがとうございました!

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